 北海道抑制廃止研究会 中川翼会長
患者さまの人権と尊厳を尊重したケアによる看護・介護の質向上への取り組み
認知症などによる徘徊や、医療用チューブを患者さまが抜いてしまう、などの行為を防ぐ理由でベッドに患者さまの身体を縛る、言葉や態度により行動の制限をする行為を「身体抑制」と言います。
北海道抑制廃止研究会では、患者さまの人権と尊厳を尊重したケアによる看護・介護の質の向上を目的に、この身体抑制をなくすための取り組みを学ぶ研究会を毎年開催しています。
第11回目となる研究会は6月6日、道内各地の病院・施設関係者260人が集まり札幌市内で開かれました。
同研究会中川翼会長(医療法人渓仁会定山渓病院院長)の挨拶の後、事務局を担う定山渓病院看護部長の服部紀美子氏より、事務局の主な活動である抑制に関する相談についての報告がなされました。
 道内各地の病院・施設関係者260人が集まりました
同研究会の2000年からの活動で、電話やFAXで受けた相談総数は59件にのぼります。その主な内容は、「抑制の規準」を問うものや「抑制廃止への具体的な取り組み方法」の助言を願うものが多く寄せられました。
これらの相談への返答として、身体拘束禁止規定や例外規定、身体拘束禁止行為11項目の遵守を伝えているなど、これまで病院・施設関係者から寄せられた事例を報告。続く研究発表では、7題の研究成果が発表されました。
定山渓病院看護師の鈴木公子氏の発表では、終末期の患者さまの人権と尊厳を念頭に置いた「抑制の取り組み」が紹介されました。酸素吸入を必要とするものの体動が激しく、ご家族の希望のもと「抑制に関するモニターシート」を使用して抑制について検討。
結果、両上肢をやむを得ず抑制した事例で、鈴木氏は終末期の患者さまにおける、ご家族の希望と抑制の検討の難しさを痛感したと話し、抑制廃止の新たな課題への取り組みを参加者へ投げかけました。
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